〜土から始まって土に還る〜
茅葺き屋根は大地の恵みである自然素材(ススキ、麦わら、ヨシ、杉皮、草、竹、縄、紐、木材など)を使った歴史的最古の建築技法です。
この技法は先人の知恵、人々の生活上の必然性から生まれた理にかなったものであるため、昔から施工技術はほとんど変わっ ていません。
そして、古くなり役目を終えた屋根の素材は土へ還り肥料となって次の生命へバトンを繋ぐ、という古代からの良き循環型∞社会を支える役割を担っています。
茅葺き屋根の建物を守ることは、文化的な原風景、里山を後世へ残すことだと思っています。
茅葺き屋根の風景を残したい
希少な自然素材を使い加工し施工が全て手作業であるため工事費、維持費がかさむとされています。
当社は施主様との話し合いを重ね、施工方法や補助制度などを検討し、折り合いのつくよう工事を模索してまいります。
施主様に満足して頂けるとともに茅葺き屋根が次世代に残ることを願って工事を承りたいと思っております。
屋根として役目を終えたカヤブキ農法
工事で出る古茅や加工時に出る切れ端を土作りや、雑草が芽吹くのをおさえるマルチ代わりに利用します。
野外に置いた茅に米糠などを交ぜ雨風にさらすと糸状菌や枯草菌が繁殖し発酵が進み堆肥となり、それを畑にすき込みます。年々団粒化が進み土は柔らかくなり水はけが良くなると植物にとって住み心地の良い土壌になっていきます。
施工実績
2024/12 差し茅補修
大分県九重町 うぐいす庵
伝統技術を後世に伝承していくこと